これまでの経緯、フォーラム対応を振り返り、まとめました。
はじめに
クソ大手ソフトウェア会社で、部下30名を抱えプロジェクトマネージャー(Project Management Professional (PMP)所持)をしています。
実務でのWeb開発経験はゼロで、Webで収益を上げたこともありません(笑)
2022年4月17日に、Cocoon公式フォーラムに登録したことをきっかけに、WordPressを使い始めました。
それまでに独学で得た、CSSの知識やjQueryは、すっかり忘れてしまいました。
そして、WordPressを使うまで、PHPについてはまったく知識がありませんでした
Cocoonに関する経緯
- 2022-01-30テーマをSimplicity2→Cocoonに変更
Cocoonを試しにインストールし、Simplicity2が不要と思い削除。
気に入らなかったので、Simplicity2を再インストール。
しかし、元のデザインにならず。
Simplicity2のとき、子テーマが何かまったく理解しておらず、親テーマCSSにCSSしており。
仕方なく、Cocoonを使う羽目に。 - 2022-04-06記事の見直し完了
約1,900件ある記事を、すべて見直し。
Simplicity2のとき、装飾を使っていないので、置き換えに時間は要さず。
ただ、文面の見直しに時間を要し。 - 2022-04-17Cocoon公式フォーラムに登録
Cocoonの設定を色々試し、仕様で不明点があるため、公式フォーラムに登録。
- 2022-05-08子テーマCSS作成完了
- 2022-08-04フロントページを固定ページに変更
以下のブログを知り、フロントページを固定ページで作成してみる。
この出会いが、自分を、今のレベルまで押し上げ。 - 2022-08-04SWELL風の波区切り線を追加
SVG波区切り線を、追加してみる。
- 2022-09-07SWELL風パララックス効果を追加
SWELLのパララックスは、Rellax.jsだと思ったが、 simpleParallax.jsを用い実現。
- 2022-12-08スキン「ムーディー・ブルース」を作成
SWELL風
JIN:R風
名前の通り「再生」。
- 2023-03-28プラグインを作成
カスタマイザーを用い、アピールエリアに動画・スライドを追加。
- 2023-06-01スキン「メイド・イン・ヘブン」を作成
プラグイン作成で用いたカスタマイザー+スキン「ムーディー・ブルース」を汎用向けに作り直し。
- 2023-06-18「ボックススタイル拡張プラグイン」を作成
- 2023-06-27Cocoonテンレートフックの改善を提案
テーマ「Arkhe」と同様のテンプレートフックを提案。
→Cocoon 2.6.8でサポート。 - 2023-08-20スキン「メイド・イン・ヘブン」について報告
わいひらさんに、スキン完成の旨を報告。
当初、公開予定はなく。 - 2024-01-09Cocoon本体へのスキン機能移設を提案
スキンが持つ以下の機能を移設、本体の使い勝手を向上。
→Cocoon 2.7.1でサポート。- 比較表の記号入力
pattern
ショートコード- ダッシュボードメニュー「パターン」
- 2024-02-09スキン「メイド・イン・ヘブン」公開
私の誕生日にスキンを、公式フォーラムにて公開。
→Cocoon 2.7.2で同梱。 - 2024-02-09「タブ」ブロックの追加要望
- 2024-02-15Cocoon本体へのスキン機能「インラインボタン」移設を提案
- 2024-03-31Cocoon公式フォーラム対応卒業?
- 2024-09-08「レーダーチャート」ブロックの試作を提供
Cocoonプログラム品質について
私がフォーラムに投稿したトピックを以下にまとめます。
Cocoonは、2018年にリリースされてから、5年以上が経過しています。
私が関わった2年間で、2024年3月30日時点で、187件のバグを発見しました。
これを踏まえると、品質的には十分とは言えません。
一個人のスキルで、これだけ大規模なプログラム開発を行うのは限界があります。
さらに、第三者による工程ごとのレビューがないことも、影響していると思います。
デバッグは下流工程の一部です。
設計段階から「品質を作り込む」意識を持っていただけると幸いです。
:新規バグ(40件、14%)
:潜在バグ (136件、49%)
:仕様バグ (11件、4%)
:その他 (92件、33%)
スキン開発者に思うこと
スキンは、わいひらさんに委託されて作成されたものではなく、作成者が個人的に隙間時間を使って提案したものです。
作成者は、自分の隙間時間で制作したため、もしスキンに問題があれば、その隙間時間で対応すればよいと考えます。
また、時間がかかる場合はリリース時期の調整も可能です。放り投げてしまうことは決してあってはなりません。
謝礼としてお金をいただいている以上、「時間がないのでできません」という言い訳、まして、わいひらさんの手を煩わせることは、あってはなりません。
この点を意識して、質の高いスキンが増えることを願っています。
公式フォーラム対応実績
Cocoon公式フォーラムでの対応実績です。
公式フォーラムで感じたこと
カスタマイズの質問について
ブログを初めて作る方にとって、HTMLは最初はなじみがなく、右も左も分からないものです。
誰もが初心者からスタートし、最初は試行錯誤の連続です。
よくある質問を見ていると、まるで運転免許を持っていないのに路上に出て、「事故りました(カスタマイズできません)」と言っているように感じることがあります。
このような場合、大抵は意味を理解せずにコードをコピペしていたり、ネット上で答えそのもののCSSコードを探して適用しようとしていることが多いですが、それは愚の骨頂です。
カスタマイズを成功させるためには、基礎から順を追って学ぶことが大切です。
特に、CSSのプロパティの使い方以前に、基本的な概念がわかっていないことが原因の質問が多く見受けられます。
CSSは、HTMLという輪郭に沿って色を塗る、塗り絵のようなものです。
しかし、葉っぱがどこにあるのか、花びらがどこなのか、輪郭(CSSクラス)が分からないままでは、暗闇の中で塗り絵をしているような状態です。
その暗闇を照らすために、まずはChromeデベロッパーツールの基本操作を覚えましょう。
デベロッパーツールを使いこなせば、どんなCSSが適用されているのかを一目で確認でき、カスタマイズの幅が大きく広がります。
使い方も知らずにカスタマイズしようとするのは、笑止千万です。
質問について
「教えて君」などのコピペで済ませる質問者は、カスタマイズの前にまず勉強が必要です。
また、返答がない方には「イラッ」とすることもあります。
私たちは対面でやり取りをしているわけではなく、提示された情報のみをもとに回答しています。
そのため、質問が正確に伝わらないことがあります。
また、時には質問の意図がまったく理解できない場合もあります。
質問する際には、伝達力を高めることが重要です。
フォーラムでの回答は善意で行われており、私たちが回答しなくても困るのは質問者自身です。
それでも、画面の向こうには時間を割いて調査し、回答している人がいることを意識してください。
また、回答に対して解決したか否かの返信をすることは、社会人としての最低限のマナーです。
できない人のために塾があり、すべて有償で成り立っています。
無料で簡単に聞けるという発想はお控えください。
コロナ禍の巣ごもり需要の影響もあり、「デイトラ」などでWebデザインを学び、カスタマイズの請け負いを始める方が増えたのではないでしょうか。
中には、明らかに個人で依頼を受けた方もおり、実際に見てみると、HTMLタグやCSSにエラーがあり、初歩的な作業すらできていないケースも少なくありません。
問題解決を担当する立場の方が、解決できずにフォーラムで質問をするのは非常に不自然です。
委託する際には、十分な注意が必要です。
回答について
回答する際に、対策やコードだけを提示するだけでは、相手が何が問題だったのか理解できず、結局問題が解決しないことがあります。
ソフトウェア開発において、一般的なバグ管理のプロセスとして、以下の情報を提供するのが望ましいです。
- 前提条件、発生手順
- 現象
- 原因
- 対策
回答の中で「ダメです」とだけ言う方がいますが、そのままでは相手に何が問題なのか伝わりません。
問題が何であるか、その理由を正しく伝えることが重要です。
相手が求めているのは、質問に対する具体的な回答です。
余分な私事を書く必要はなく、質問に対する有益な情報だけを提供するよう、心がけましょう。
対策確認について
手戻りが多すぎます。
時間がかかること自体は問題ではありません。
例えば3時間かかる場合でも、手戻りがなければ問題ありません。
しかし、現状では2時間で作成した後に手戻りが発生し、さらに2時間かかるため、結果的に4時間かかってしまっている印象です。
先述の通り、各工程でレビューを行い、手戻りを防ぐことが非常に重要です。
ここが個人と企業の違いだと感じます。
厳しい意見かもしれませんが、いくら優秀でも、作業が確実に進まなければ、結局時間の無駄となってしまいます。
さいごに
Cocoon公式フォーラムの対応を辞めた理由は、自分にプラスとなる情報が、なくなったからです。
Cocoon本体のバグについて、対策コードをできるだけ詳細に記載したのは、わいひらさんの稼働時間が限られているためです。
少しでも負担を軽減し、必要なことに時間を割いていただきたいとの願いからでした。
しかし、今振り返ると、それすら単なる私の押し付けや、同情だったのかもしれません。